4/15 理想主義だが
午前中、印刷業者で校正。午後から地域福祉計画の策定委員会に出席。
計画づくりをする市民委員会と、市民委員会でまとめたものを審議する場である策定委員会があり、両方を兼任する私含め3人の委員は事実上の市民委員会の答弁要員となる。
市民の課題を約30項目にまとめ、基本課題の前提となった共通課題の各項目については議論があった。ほとんどは大急ぎで文章化したことによる表現の問題だった。7項目の基本課題についてはおおむね了承がとられたことにほっとした。
その関連の議論で、少し気になるめざす方向のずれが見えてきて、不安になる。
地域福祉の進め方では、町内会や小学校区、中学校区などの一定の地域で住民の統合を強める考え方と、孤立回避のために何らかのつながりをまずつくろうという考え方に違いが見られた。
前者は、いろいろな課題をみんなが考える地域づくりをしなければならないという立場に立っている。社会的統合という考え方と支え合いづくりのためにはこの方がよい。理想的だが、地域の活動が活発でないとなかなか現実化しにくい、町内会役員しか出てこない、マイノリティー問題がなかなかテーマにのらない、という弱点も考えられる(各地の市議会をみていただければわかると思う)。
一方、地域のつながりをつくるにしても、まずは職場でない地域のどこかに居場所をつくらないと、という考え。またマイノリティーの課題や、デリケートな問題、個々人の嗜好性に着目したネットワークの作り方。弱点は、同じ課題を抱えた人だけでグループ化されやすいため、他の問題と課題を共有して共闘したり譲り合ったりして自治的に解決していく力を補完しないと、自治的解決能力が育たない、という弱点がある。
福祉利用者の権利擁護について議論があったが、これは福祉の市場化という現実について説明して、理解してもらえた。
たまり場について、悪く捉える人と、良く捉える人がいた。私は、つながりのない市民が半分以上のこのまちで、どこであれ何であれ、人間関係があるということを前向きに捉え、それをよい力に変えていく方法を考えたほうがいい、前向きに捉えてどうするか考えたい、と答えた。
DV問題に取り組んでいる策定委員会の委員長は、市民委員会がまとめている地域福祉計画が相当理想主義的なもので、すべて実現できたら良い街なる、と感想を言ってくれた。今までの朝霞市にない理想的なシステムをいろいろ盛り込んでいる。計画つくりながらこんなこと言ってはいけないが、多分、5年のうち8割実現できれば上出来だと思う。
計画というのは100%達成すべきものだが、ゼロからスタートする朝霞市の地域福祉計画は、まず高い理念を市民や福祉関係者が共有して、そこに向けて努力したり工夫したりすること取り組みが始まったら、それだけで市民や福祉の利用者は「変わった」と実感できると思う。
5年たって、できるだけ多くが実現したり、そのめどを立ったらいいと思う。残念ながら計画未達のところがいくつか出てくると思う。そのときに、どうして未達なのか、その障害になっている問題は何か、それとも新しいやり方をすれば同じ結果が目指せるのか、そんなことを議論できる題材になるような計画にしていきたい、と思う。
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