1/17 10年間
ラジオもテレビも神戸の震災10年。
当時は堅気の仕事をしていて、毎日、その会社で使う新しい伝票のデザインに追われていたような記憶がある。こうした災害現場にボランティアが乗り込んでいくことにうらやましくも違和感を感じた。当時は、そういうことをするには失職を覚悟しなければならないような時代だったと思う。今では、災害といえばボランティアすることに、あまりためらいは無くなってきたような気がする。また神戸の地震の反省で、いろいろなところで災害ボランティア育成も熱心になった。
自宅の新聞の切り抜きを整理していたら、ちょうどこの頃の記事がたくさん残っていて、時代の変化を感じた。
この10年、携帯電話がようやく普及したこと、パソコンが普及し始め、多くの人が電子メールやパソコン通信メールを始めたこと、小さな政府型構造改革が始まったばかりだったこと、銀行が守られていたこと、社会党があって党の解散が議論されたたが結局党名が変わってケリがついたこと、民主党なんてなかったこと、菅直人のような都市型政策をひっさげた議員が脚光を浴び始めたこと、NPO、NGOがまだ始まったばかりだったこと、北海道にはまだ炭鉱が残っていたこと、まだ連合の持つ政治的影響力が大きかったこと、統一自治体選挙で20代議員が大量進出したことなど。今では何も不思議じゃないことが当時は新鮮だったり、今はなくなってしまったものが、当たり前のものとして存在していたりする。
神戸の地震はまだ新しい記憶だが、社会システムの多くがずいぶん変わったような気がする。
私もこの年、初めて携帯電話を持ったし、パソコンも買った。
この頃は、プロバイダーの入会条件に、宗教活動や政治活動をしないこと、なんて書かれていて、電子メールで政治ネタの話をして、相手からしかられたりしたことも思い出す。今では、ITをつかった恐い犯罪が横行し、電子メールの問題はもっと違うところにあることがわかってきた。
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