1/11 母親たちのうつ病
午後から市の次世代育成支援行動計画のパブリックコメントに提出する意見書をまとめるための打ち合わせ。
隣の新座市の次世代育成支援行動計画の策定委員会のホームページを見る。新座市の計画にかける関係者の熱意、想像力の豊かな計画の内容、データのわかりやすさ、いずれも朝霞市を上回っている。今の新座市の子ども政策は当たり前のことをやっているだけで特筆すべきものはない。しかし、この計画を読むと、市民と一緒に、それを乗り越えていこうというスタンスが感じられる。策定の作業の活力も感じられる。朝霞市の中間とりまとめ案のように、精神論やお題目ばかり書かれているものとは違う。
●NHK教育20:00の「福祉ネットワーク」で、ここ2日間、母親のうつ、出産のうつを取り上げていた。育児による疲労から母親がうつになり、子育ても、家事もままらならなくなってしまう現象で、流しが独居男性の家のようになり(というおきまりの映像になるのだが)荒れ果てる。ことによっては、事態ができない夫や義父母が妻を非難し、さらに病状を悪化させてしまう、というもの。
母親うつは、ワーキングウーマンや兼業主婦より、専業主婦、責任感の強い人、感覚より知識で子育てしている人に多く発生する、という。うつ病の知識があればその通り、と思うが、こうしたことは世間的常識にはまだなっていなくて、周囲もどうして暇な専業主婦が、どうしてあの責任感の強い人が、どうしてあの頭のいい人が、ということで無理解のまま症状が悪化してしまうらしい。
その治療は私の専門分野ではないので、コメントしませんが、発生する社会的背景では、子育てしている親が社会に居場所がなく、孤立し精神的に自ら追い詰められる傾向にあることが大きいという。
親の子育て力や精神力の低下を指摘する意見が多くて、そうとも言えるが、そうだとしても、被害を受けるのは子どもで放置しておいてよいことはない。
では、子育ての社会サービスが「ない」と言われていた昔、親が責任もって育てていたかといえば、今みたいに衛生問題にそんなに神経質ではなかったようだし、子どもも多くて、かかわり続けられなかったというのが真相だろう
また、忙しい親のかわりに、子どもを近所の兄ちゃん姉ちゃんたちや、となりのおじさんおばさんたちが遊んであげたり、そんな子育てが行われていた。可愛がっていた、公的支出はないが、一種の「社会サービス」である。今の子どもと親にそんな環境を提供できるのか、問われていると思う。それが子育ての社会化、ということではないか、と思う。
市のパブリックコメントの意見書をまとめてて、この程度のことを意見してやらなくてはならない、と思う項目が多く情けなくなっていたときに、この番組見た。今の母親におかれた、追い詰められた状況がわかりやすく伝わってよい番組だった。うちの市の児童福祉課はこうした番組を見ているのだろうか。
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