10/6 バッシング
きょうは午前中勤務。午後はある資格の口述試験。自分のやってきたことについて見解を述べさせられ、緊張した。合否はどうだろうか。
「社会民主主義の広場」という友人が投稿している社会民主主義者のホームページがある。今の社民党が全くなっていないという立場から、社会民主主義の再興を考える内容。学究的な姿勢は敬意を表したい。
ところが、選挙で落ち目の上、社会党が北朝鮮と親密だったことや、秘書給与疑惑などで、格好のネットバッシングの対象になっているのか、社民党に抗議したり、文句言うべきことを、このホームページに送り込んでいく幼稚な輩が多いようだ。掲示板にときどき変な記事が載っている。
googleなどの検索ソフトで社会党・社民党と検索すると、シンクタンクの所蔵している歴史的文書以外は、しょうもない掲示板等への直情的な書き込みばかりが出てくる。政治的に発言して正義の味方になりたいけどネット中毒で勉強したくない人たちが、社会党・社民党から何の被害を受けたわけではないにもかかわらず、しつこく、不愉快なバッシングを繰り返す。
「社会党は謀略集団」だの、「東側諸国の手先」だの、すごみのある怖さで表現されている。しかし、社会党ってそんなに能力ある集団なの?というのが中学生から、社会党に絶望するまで支持してきた私の感覚だ。
恐怖政治でも、北朝鮮の手先(として働いた党員もいたようだが、ほんとうは体制内に内通者がいて拉致や外為法違反などの不法行為を黙認したと考えるほうが正確だ)でもなく、党内の派閥抗争とポスト争いにエネルギーを使い、政権を獲る能力のない集団だった。評論家の呉智英は言う。「人材は石橋しかいなかった」と。それを国民は政権交代させる選択肢として選ばざるをえなかった不幸があったし、さらには、保守政党の保守本流と言われる池田勇人や田中角栄が社会民主主義的政策を展開したから政治から理念も何も無くなった、と考えるべきだ。
平和問題では一流の活躍をした飛鳥田一雄さんにしても、母性論を展開して保育所の増設には反対し続けたというし、村山内閣の後半の官房長官で左派の野坂浩賢さんも前任の五十嵐広三の敷いたハコ物公共事業見直しをひっくり返したし、社会党議員の社会民主主義者としての定見とは何か、ということを疑わせる話はいくらでもある。
しかし、そういう平和や派閥抗争のくびきから自由になって地域社会で社会民主主義施策を具体的に展開した元社会党議員出身の地方首長には、優秀な実績を残した人が多い。膠着していた成田空港も反対派の大半が和解できたのは、社会党代議士だった小川国彦さんが市長になったからだ。
●中公新書「言論統制」読む。戦後、左翼(それもかなり平和運動に偏重した)が自らの戦争協力の履歴を消去するために、言論統制にあたった軍人を必要以上に威張り屋で無教養に描き、戦争賛美の報道の責任を転嫁した分析。「多くのユダより1人のピラトが必要だった」と。
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コメント
私のHPの紹介と社民党への適切なコメントありがとうございます。ここで初めて知ったことあります。
さっそく小川国彦について調べようと思います。
貴サイトの発展を望みます。
投稿: 渡辺秀美 | 2004.10.06 22:42