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2004.10.04

10/4 融和

日中、勤務。と書かないと、なんだか風邪ばかりひいて働いていないように思われそう。

AERA、働く女の味方のような顔した雑誌だが、とんでもない差別表現みっけ。

日本看護協会出身の南野知恵子さんが法務大臣になった。それを評価したAERA67ページ山田厚史編集委員の原稿。「抵抗勢力」看護協会が反対しているからと、南野さんが看護士の輸入自由化を解禁できるのか、と疑問を呈し、輸入自由化を促す記事。そのいい方に問題。「強い産業のないフィリピンは出稼ぎが暮らしを支える。看護婦は米国はじめ世界で働き、カトリックが多いためか献身的で評判がいい。その送金を待つ貧しい人がいる」。と。

看護婦という職業に性を特定する表現は、使われなくなったはずだが、朝日新聞編集委員は枠外なのだろうか。カトリック女性は献身的という表現はどうだろうか。もって産まれた宗教で、職業を特定するのは、金融業者はユダヤ人に向いていると言っているに等しい。

さらに、この手の労働力規制緩和論は何か見落としていないか。

専門学校や、単科大学でほとんど遊ぶことせず勉強し、やっとの思いで資格を取得し、夜勤も何もある職場に就職して、患者やその家族に叱られ、医師に権限を握られている看護士。
大学でマスコミ志望とちゃらちゃらしてなって、社内政治ばっかりやっている朝日新聞の記者なんて、看護婦の倍賃金もらって、何やってんだろ。
コンサルタントや新聞記者のような情報に接するような仕事だけが、高級な仕事のように扱われ、実際に、人を癒し、物を動かし、物をつくる仕事が、見下されていないか。そういう社会はいつまでもつのだろうか。

フィリピンになぜ満足な医療が発達しないのか。せっかく育てた人材を先進国にどんどん吸い上げられるからではないか。その結果フィリピンが仕送りで豊かになっているのか。専門技術者の雇用を流動化すると、現地の国は人材流失に苦しむ。
フィリピン政府も、きちんと経済成長させるべきで、家族を分断し、人を輸出するような経済政策はやめるべきだ。
そういう検証がなく、自由貿易は世界を豊かにする、という経済勝者の観念的なイデオロギー記事だ。

日本はいまだに戦前戦中に労働力としてひっぱってきた在日韓国人・朝鮮人・中国人との融和に苦しんでいる。強制連行の有無をめぐっていろいろな議論があるが、強制でなければ「在日」と言われる人々の問題はおきなかったのだろうか。生活スタイルも人間関係の作り方も異なる人たちを労働力として利用して、融和することができず差別しつづけたのが問題ではないか。フィリピン人看護士だからと、その問題がないとは言えないだろう。

●ここでも取り上げたが、3日の朝日新聞の書評で「中国権力者たちの身上調書」が取り上げられる。「昨今の感情的、扇情的な反中論」が有害無益、20年もかけて選び抜き育ててきた権力者たちは単純ではない、と戒めている。

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