10/25③ 地震考
新潟の地震で驚くことばかりが続く。
防災で3日過ごせる対策をせよ、と習ったことがある。ほんとうに、阪神大震災も、新潟の地震も、2日間は物資も輸送体制も行政の対応も整わず、眼の前には被害の映像だけが垂れ流される。その間、罹災者どうしでの自治が求められる。新潟も、ようやく今日、ボランティアの募集が新聞に掲載されたり、小売業者が救援販売を始めたり、現地入りのルートが発表されたりし始めた。現地への救いの手が届き始める。
いくつか変わった出来事がある。
避難している住民が、どうみても壊れていなさそうな家の前で、「クルマが落ちてくるものはない」と言ってクルマの車中で避難している。地震でほんとうに恐い思いをしたので自宅にいたくないという気持ちだと思うが、本当に大丈夫だろうか。今回の地震で亡くなった方の中で、クルマの車内で死んだ方が1割以上いる。家の中で亡くなった人の多くが、地震による落下物によって死んでいるのに対し、クルマの車内で亡くなった人はストレスが原因と思われるものばかりだ。クルマ避難、これが阪神大震災と違う光景だ。
専門家は、壊れなかった自宅の中でクルマの中での避難生活を送ることのどちらが生命にとって危険がないのか、一定の見解を示すべきだと思う。
大ばか者は菅直人。
冗談のつもりだろうが、「それに加えて新潟で地震。あい続く天災をストップさせるには昔なら元号でも変えるところだが、今必要なのは政権交代ではないか」などと自分のホームページの日記でつづっている。そして今日、「決して茶化したわけではないが、そのように感じられた方には謝りたい」。
言いぐさも謝り方も常識がなさすぎる。生活に対する緊張感がないから失脚を繰り返すのだ。小沢や鳩山が政権をとったらイヤだし、横路派のスピード感のなさも野党をリードしないと、菅直人を応援してたが、もう菅直人首班の政権などいらない。お遍路して何がわかったのか疑問だ。
民主党の議員に選挙動物というか、選挙、政権交代が国民の生命や生活より上位の存在だと勘違いしているような人が多い。オレ様オレ様。そして政治業界にしか通じないつまらないウィットを言う。
ここで野党がいうべきは、災害対策で与党や政府が見落としていることを発見し、政府に迅速に伝えて対応を求めることだ。一時は市民が主役、と市民活動を基盤とした社会をつくろうとしたなら、災害復旧支援に行くボランティアの人たちの生活や仕事の保障を求めることだってできる。やることをちゃんとやれ、と思う。
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