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2004.08.12

8/12 看板屋が儲かる話

世間は夏休み。混雑は新幹線や飛行機、高速道路が連れて行ったようで、通勤電車が座れる。ありがたい。

社会保険庁の改革の議論が盛んだ。その改革の議論が本末転倒で情けなくなる。

この間、取り上げられてきた年金の未納や流用といった問題は政治家や高級官僚の責任なのに、社会保険庁を解体するだ、民営化する、だの職員がいなくなればいい、というような議論ばかりだ。
年金が問題なのは、そんなわかりにくい制度を温存してきた政治だ。年金積立金の流用も、政治家が横から口出しして、施設を作らせたりしてきた結果。野党議員も自分の選挙区に施設が来ればおいしいからと見過ごしてきた結果だ。
社会保険事務所が民営化されても、年金制度にとっては何も変わらない。やるべきは年金制度と年金財政の健全化で、それに沿うかたちでの社会保険庁の改革ではないか。
たとえば、年金制度をほんとうのスウェーデン式に、所得税に納税額に完全に比例させて給付する、だから国税庁との一本化が必要だ、というならわかる。そういう制度改革の議論をおきざりにして、社会保険庁の経営形態をいじって職員や職場に不安をあおり、チチンプイで民営化やそれを希釈したことをやってみて、年金制度の問題を放置する気だろうか?野党も、それを自覚せず、単なる社会保険庁叩きに悪乗りしている。

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