4/9 学校での性加害事件のガイドラインを定めたことが記事になりました~議会の決議がなければ前進しなかった課題
Yahooニュースから埼玉新聞のニュースとして、朝霞市で2023年10月に発覚した、部活動で有名な教員による生徒へのわいせつ事件の対応策として、教育委員会として、この3月で「朝霞市教職員等による性暴力等の防止等に関する基本的な指針」を策定し、4月から運用していることを報じる記事です。
埼玉新聞「魂の殺人」と指摘…教職員の性暴力防止へガイドラインを策定 埼玉・朝霞市教育委員会 きっかけは市内の中学校に勤務する教諭がわいせつ行為で逮捕された事件」」
この事件全体は、同僚市議が被害者の保護者を支え、何の対応策もなかったことから被害者のご家族による告発に至り刑事事件化したものです。加害者の教員が全国大会で何度も賞をとる指導で有名すぎて、性加害以外でも、様々な部活動でのトラブルを起こしていても、タブーのように扱われ改善されてきませんでした(教育委員会の報告書にも指摘があります)。最終的に、わいせつ事件の発覚として司直の手が入り、強権的な部活動指導者という問題に留まらない事件となって、関係者全体に大きな衝撃を与えました。
今回のガイドラインによれば、学校や学校の人間関係にかかわるわいせつ事件があって、学校または教育委員会に相談があったときに、教育委員会としてどのように対処すべきか検討がされ続けたものです。私も検討委員会を傍聴しましたが、検討委員の専門家が様々なパターンと相談現場を想定しながら検討しており、相談体制に関しては体制を構築することを確認しています。
課題は全くないわけではなく、相談先が学校なっています。重篤な性加害案件ほど、密接な関係のあるところに相談しにくく、教育委員会事務局が相談を受けることもあることを、9月定例市議会の一般質問で指摘して、その場合もこのガイドラインに沿って対処する、との答弁を受けています。
教育委員会は、事件の再発防止として、一定の仕事をしたと受け止めています。
学校は濃密な人間関係を前提に運営されていて、学校や教育委員会へ相談がされにくいこともあります。学校に限らず、保育園、幼稚園、家庭内、地域社会においても子どもへの・子どもどうしの人権侵害がありうることから、市の一般行政の側で、2024年度から人権相談として「こどもほっと相談」という窓口を事件後に開設しましたが、いまだに相談員に対する権限付与や、相談体制を規定したり、告発的なものをどのようにジャッジして対処していくかという体制を規定する条例や体制が未構築な状況で、検討の有無も公表されておらず、重篤な相談があったときの行政側の課題が残されています。
当時の答弁では、議員提案条例で作った「北本市を事例として」と答弁していることから、相当の水準のこども人権相談体制を検討したはずですので、今後もその後押しをしていきたいと思っています。
●今回の記事で、「市議会は同年(2024年)9月、教職員の生徒に対する性暴力の再発防止を求める付帯決議を採択。これを受けて」と書かれています。市議会としての政策判断をし、議案として議決をしたことが、話を前進させました。
市議会としては、2024年9月、2023年度の決算承認議案に対する附帯決議「令和 5 年度(2023 年度)の決算認定に当たり、下記のとおり、児童生徒の人権を守る教育環境の実現及び信頼回復を求める」として再発防止策に真剣に、具体的に取り組むように求めています。
教育委員会は、2024年2月、事件に対する「朝霞市教職員事故を受けた再発防止策の検討報告書」を出しましたが、発覚した以外の問題点へのあいまいな指摘、改善点の不明確な内容で、市議会の全員協議会での報告では、報告書の加筆とこれを受けての対応策が求められました。
事件への対策を盛り込むべき2025年度予算には、再発防止の事務がなく、再発防止策を検討する際に必要な専門家への報酬や検討体制の運営経費もありませんでした。市議会は、事件発生年度の市のしごとを検証する「2023年度決算」審査の結果、決算案に対して「附帯決議」として、この事件に対する再発防止を求める決議をしたものです。
市民の代表機関である市議会が、重大事件に対して動けなくなった行政に対して機能した場面だったと改めて確認したものです。また議会勢力比が拮抗していたからこそ、こうした決議が可決可能だったとも思いますし、反対した議員も、決議の趣旨に反対していたのでもなかったと思います。
●再発防止策は一定の成果を出したと思いますが、2024年2月の報告書で指摘された事項で未対処な課題もあります。これは発表時には中間報告的な位置づけで報告され、事件の判決や市長の交代など事態の変化を反映されておらず、未完のものだと受け止めています。この逮捕された元顧問の問題行動を同僚などが指摘できなかった異様な関係性については、未報告のままですし、全員協議会で指摘された事実は未記述のままです。
●事件発生年の4月に異動してきたばかりで半年間だけでしたが、逮捕時の在籍校の当該部活動は、突然、指導者がいなくなったなかで、活動を続けてきました。事件発覚後、新たな顧問、保護者や様々な指導に関わる方々などの協力を仰ぎながら、何より在籍した生徒の自発的な努力もあって、活発な部活動として再建してきたことに、心から敬意をもっています。
先日、事件発生時に1年生だった生徒たちの最後の演奏会があり、拝聴してきました。



