5/8 朝霞市「市営駐車場の廃止」と運営の変更、料金の値上げ
駅前の市営駐車場が閉鎖になって改装されたら、実質1.5倍に料金が上がっています。
従来、30分まで無料、30分ごとに200円だったものが、20分まで無料、20分ごとに220円と、約1.5倍以上に上がっています。
昨年9月、市議会の説明で、議案番号では奇妙な順番で市営駐車場の廃止条例が提案されました。議案番号があまりにも後ろなのでまた泥縄で何かやっているなという感じがしました。また「廃止」という提案にびっくりして質疑を行っています。
市議会の質疑に対して、職員が駐車場管理に追われる負担を包括的に民間企業に担ってもらうために、従来の包括委託から土地貸付方式に変更するから市営駐車場じゃなくなるのだ、という答弁がありました。駐車場自体の廃止ではないが、運営責任から逃れるために、土地を貸してあとは民間事業者に任せるという内容でした。
なぜそうするのか、というと、料金精算機をキャッシュレス決済に対応するものに変更したいが、その際、職員の負荷軽減もあわせて、駐車場で何かあったときに市が責任がないと言い切れる貸付方式がいい、というものでした。それは市の事業としての責任放棄という受け止めもしましたし、何より賃借権が発生して駅前ロータリーの配置替えなどのときに面倒なことになるんじゃないか、と受け止めました。私たちの会派は反対しました。
このときは料金改定の話はありませんでした。与党議員による不当な発言制限を受けるなかでの委員会審議でしたが、これは想像力の欠如で質疑もれの失点と受け止めています。もっとしつこく議案は見なければならないと反省しています。
2月下旬になると駐車場が工事のためと閉鎖になっていましたが、市民からの問い合わせありそうなことについては通常行われるメール一本の連絡もなく、埋もれるホームページで告知したから、という釈明でした。議員に優先して説明する義務はありませんが、市民からの問い合わせ、通報が起きやすいことは、予め報告しないと、それを受けた議員からバラバラと行政への問い合わせの業務が発生するものです。
駐車場が閉鎖になった問い合わせから後追いで4月9日に議員に説明のメールが回ってきましたが、強調していたのは民間委託になって市の収入が増えるということで、工事によって市民にどこまで我慢してもらうかというような情報は小さかったと思います。
そして4月27日再開してみると、冒頭書いたとおりに値段が上がっていました。私は駅前駐車場という貴重な資源なので、長時間駐車を抑制する目的から、逓増する料金は高めにすることに異論はありません。ただ、初乗り分については社会的インフラだと思うものです。
駅前の駐車場は、鉄道駅への送迎車をさばくためにあるもので、初乗り無料というのは合理的です。その時間をどう設定するかは鉄道の運転間隔などから十分利用者の動きを想定する必要があります。
東上線急行も、武蔵野線も、平日日中や土休日はおおむね10分間隔で動いています。知人を迎えに行って、知人が電車を1本乗り逃した!となるとたいていはその10分後まで待たなくてはなりません。30分無料だと、1本乗り逃して待ってあげても追加料金は発生しませんが、20分無料だと1本乗り逃しを待ってあげたら追加料金が発生することがしばしば発生することになります。なんとなく、それでいいのかという感じがします。
そしてこのことは誰得なのか、ということが気になります。
市役所の職員 ○ 収入が増える、管理の手間がなくなった
駐車場運営企業 ○ 儲かる
駐車場利用者市民 × タダの負担増
公共交通利用者 ▲ メリットもデメリットもなし、ただし近年バス路線が細っている
市民への負担増で他の問題を解決しているのなら、「負担や義務を課す」問題です。もう合意形成の話が必要だったのではないかと思って受け止めています。
●数年前にも市営駐車場が、直接管理(精算機のみ委託)から包括委託に変更したときに、市の取り分が1400万円から700万に減る資産があって、私もそのときに異議を唱えました。そのときも包括委託にすればトラブルは民間事業者がやってくれる、という説明でした。職員1人分の人件費を民間に差し出してまで駐車場管理から逃れてと思って、私は反対し、多くの議員は職員の負担減ならと賛成しましたが、結果としてはそうならなかったということで、今回も、職員が責任回避できるのか、見守っていきたいと思います。
●また市役所前の駐車場も、しょっちゅうおきる精算機のトラブルを回避したくて、民間事業者に賃貸方式で貸しました。無償利用者が多いからと賃料は年額48万円と値切られ、民間事業者に貸してしまっています。武士の商法です。一向に賃料が改善される話はありません。地の利がいいので、民間事業者丸儲けの構図です。
●市の広報を見ると、民間事業者と朝霞市役所が連携してうまくやっているかのような写真がたくさん掲載されています。個人宅を訪問する事業者さんが非常な状態の市民宅を通報していただく中身のある連携もありますが、この業者と何の連携の意味があるのだろうか、と思うようなものがあったり、ときには民間事業者との連携で何をやっているかに守秘義務がかけられたり(情報公開条例上ありえない対応です)、最近の民間企業との「連携」の多さは何があるのだろうか、といぶかしがっています。市民は任意でつきあうことができない、税と公権力に関わる権限の行使は、説明できる状態にすることが重要です。
●この件で行政を利することを言うのは避けたいですが、駐車場利用料を低廉に抑えすぎることは、公共交通利用を減らし、マイカー利用を誘発する効果もあります。武蔵野市はバスが便利ですが、自転車も含めて駐車場料金を高めに設定していることで、公共交通利用者に誘導する政策を採っています。ただ、上記もうしましたように、どうしてもマイカーを避けられない人や駅ゆえの送迎ニーズもあります。社会インフラという機能だけは確保しておくべきではないかと思います。
近年、歩行者にとっても駅周辺でタダで休める場所がない、という指摘があります。都内など顕著で、大きな駅でお金を払わずに休める場所を見つけるのが困難です。駅というものが社会でどのような機能があるのか、どういう歴史をもっているのか、もう少し考えるべきではないかと思います。









